アーティスト・横尾忠則と、建築家・永山祐子による「豊島横尾館」は、豊島の玄関口となる港に面した家浦地区の、集落にある古い民家を改修してつくられました。展示空間は、既存の建物の配置を生かして「母屋」「倉」「納屋」で構成され、平面作品11点を展示しています。また、石庭と池、円筒状の塔にはインスタレーションが展開され、作品空間は敷地全域にシンボリックな拡がりをみせます。その空間は、生と死を同時に想起させる哲学的な場となり、さらに、建物には光や色をコントロールする色ガラスを用いて、豊島の光や風や色、作品の見え方をさまざまに変容させて、空間体験をコラージュのようにつなげます。
横尾忠則は、30歳を迎える頃から今に至るまで、「生と死」を主題とし、死と正面から向かい合い制作してきました。豊島横尾館では、これまでの多くの作品の中から、その主題に深く迫る作品が選ばれています。館のために描かれた新作を含む絵画とともに、庭や円筒状の塔に展開するインスタレーションも鑑賞いただけます。
横尾忠則
1936年兵庫県生まれ。72年にニューヨーク近代美術館で個展。その後もパリ、ヴェネツィア、サンパウロ、バングラデッシュなど各国のビエンナーレに出品し、ステデリック美術館(アムステルダム)、カルティエ財団現代美術館(パリ)、ロシア国立東洋美術館(モスクワ)など世界各国の美術館で個展を開催。また、国内の美術館でも相次いで個展を開催し、11年に旭日小綬章、同年度朝日賞、15年に第27回高松宮殿下記念世界文化賞、令和2年度東京都名誉都民顕彰。2021年「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」が愛知県美術館で開催(2021年4月11日まで)。同7月には東京都現代美術館で大規模な個展が開催される。
http://www.tadanoriyokoo.com
倉
母屋
納屋
古い民家の佇まいはそのままに、色ガラスなどを用いて改修。赤いガラスは、三次元である建築表現に絵画的な表現を加味し、館の主要テーマである「生と死」を表現しようと考えられました。“赤”は横尾作品にも多く用いられる色であり、生命を象徴する血液の色でもあります。赤いガラスで隔てられた向こう側の景色は、隣り合う“日常と非日常”、“生と死”の境界であるかのように、モノクロームの風景として見えます。
永山祐子
1975年東京都生まれ。1998~2002年青木淳建築計画事務所勤務。2002年永山祐子建築設計設立。これまでに手掛けた主な建築の仕事に「LOUIS VUITTON京都大丸店」(2004年、京都)、「木屋旅館」(2012年、愛媛)「女神の森セントラルガーデン」(2016年、山梨)「ドバイ国際博覧会日本館」(2021年、ドバイ)など。主な受賞に、JIA新人賞(2014)「豊島横尾館」など。
http://www.yukonagayama.co.jp
豊島横尾館に関する書籍等を販売しております。
受付となりのスペースですので、ご来館の際は是非お立ち寄りください。
アーティスト・横尾忠則と建築家・永山祐子による解説に加え、批評家・浅田彰による論評を収録しています。
豊島横尾館の内観・外観・庭を撮影したポストカード。全3種です。
豊島横尾館では、10名以上の団体でご来館の皆様にスムーズにご鑑賞いただくために、事前予約をお願いしております。
(1)バリアフリーについて
施設の特性上、バリアフリー対応になっていない場所がございます。あらかじめご了承ください。
お越しいただく際は可能な限りの入館サポートをいたしますので、施設へ直接ご相談ください。
(2)車椅子等の貸出について
・車いす:貸し出しはございません。
・筆談具:あります。
・多目的トイレ:ございません。
・介助犬・盲導犬・聴導犬を同伴してご入館いただくことができます。
・団体鑑賞割引および障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)をお持ちの方への減免はございません。
・ご利用可能なクレジットカードは、AMEX、Diners、JCB、Master、NICOS、VISAです。
お客様の安全確保およびアート作品、建築作品の保護の観点から、ベネッセアートサイト直島の敷地内における事前許可のない無人飛行機(ドローン)の使用は固く禁止させていただきます。
豊島横尾館では快適にご鑑賞いただくために、館内の人数を制限させていただく場合があります。ご了承ください。
〒761-4661 香川県小豆郡土庄町豊島家浦2359
Tel : 0879-68-3555(豊島美術館)
Fax : 0879-68-2182
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